2012年4月30日月曜日

新世紀エヴァンゲリオンの中で、一番危ない(危うい)のは碇ユイではないでしょう...

新世紀エヴァンゲリオンの中で、一番危ない(危うい)のは碇ユイではないでしょうか?

今年、来年と10年のインターバルをおいて、エヴァンゲリオンの劇場版がオンエアされると聞きます。



10年前にTV版と劇場版を観た限りでは、「人類補完計画」という自分のエゴを人類(世界)に押し



付ける碇ゲンドウが最大の危険人物と思いましたが、よくよく考えるとゲンドウをそこまで追い込んだ



のは、「自分の意思」=(人類補完計画の遂行)で初号機に残ったユイではないでしょうか?







シンジは、父親、母親に捨てられたというトラウマを持って、

「人に捨てられること」「人に相手にされないこと」を

異様に恐れる屈折した人間に育ってしまいました。

この責任は、父親である碇ゲンドウと、母親である碇ユイにあります。



彼女がいれば、ゲンドウも含め、

みんなもう少しましな人生を遅れた可能性はあります。



ゲンドウは、ユイが消失する前からゼーレが手に入れた、

アダムとリリスを使った人類進化の研究に携わっており

もし、ユイが消失しなくても、別の形の人類補完計画を遂行していたことでしょう。

ユイが消失したことにより、

ゲンドウの計画が「碇ユイに再会するため」という形に歪んでしまったのは、

ユイのせいというよりは、ゲンドウの弱さによるものでしょう。





はるかなる過去、

地球に知的生命が発生する以前、宇宙のどこかに高度な知的生命体が誕生しました。

ここでは、彼らを『神』と仮称することにします。

(企画書、脚本の段階では『第一始祖民族』と明記してありましたが、

本編中では、その名称がカットされました。

放送後に発表された二次資料とかにその名が残っています。)



『神』は、他の恒星系にも知的生命が誕生するように生命の種をまきます。

本来、それらは、一つの惑星に一つづつ漂着するはずでしたが、

地球には二つの種が漂着します。

これがエヴァ世界におけるファーストインパクト(ジャイアントインパクト)です。



地球に漂着した生命の種ですが

一つは南極に落ちた「白き月」です。

「白き月」は、第1使徒アダムの卵でした。

第1使徒アダムからは第3使徒から第17使徒が生まれました。

彼らは単体で力(S2機関)を持つものたちです。



もう一つが、日本の箱根に落ちた「黒き月」です。

「黒き月」は第2使徒リリスの卵でした。

第2使徒リリスからは第18使徒リリンが誕生しました。

第18使徒リリンとは群体で知恵を持ち科学を操るものです、

第18使徒リリンは、別名、ヒト、人類と呼ばれるものです。



本来、一つの惑星で栄える知的生命体の種は、一つであるべきで、

それゆえに片方を排除して、自分たちが生き残ろうとする。

使徒が攻めてくる理由は、これです。



使徒と人類の起源と、ロンギヌスの槍の使用法、

サードインパクトの起こし方などのオーバーテクノロジー、

「これから未来に向かっておきること」、

などを書いた謎の文書が見つかります。

それが裏死海文書です。

情報はゼーレと呼ばれる、秘密宗教結社に独占、秘匿されることになります。



ゼーレのメンバーは裏死海文書の記述に従い、

南極を探索。

『白き月』と第1使徒アダムを発見します。

これは人類を滅ぼそうとするはずだから、

ロンギヌスの槍などを使って、無力化しようとしましたが、失敗。

セカンドインパクトを起こし、南極周辺は死の世界となります。

アダムの魂はサルベージされ人間の体に封じこめられます。これが渚カヲルです。



ゼーレのメンバーは、さらに探索を続け、日本の箱根の地下に

『黒き月』と第2使徒リリスを発見。

この時点で、リリスに動かれると人類社会が滅茶苦茶になるため磔にして

魂をとりだします。魂は人間の体に移植されます。それが綾波レイです。

リリスの肉体はネルフの地下に磔にされていましたが、

ゼーレは、これがアダムであるという偽情報を流していました。



裏死海文書を読んだゼーレは、第18使徒リリン(人類)を滅ぼすために

第1使徒から生まれた使徒たちが襲ってくることを知っていました。

ゼーレは、人類を守るために第1使徒アダムと第2使徒リリスをコピーして

人間の思い通りに動く人工の使徒「エヴァンゲリオン」を製作します。



ゼーレは

「第1使徒から生まれた使徒の方が正しい地球の支配者である」

「人類は絶滅の危機に陥っている」

といった趣旨の認識を持っていました。

これも裏死海文書の情報なのでしょうか?

ゼーレは人類を救済する究極の方法として、人類補完計画を実行しようとします。

(人類を第1使徒から生まれた使徒達のように単体の生命に変えようとします。)

ユイはエヴァンゲリオンの中で永遠にいき続けることにより

人類を残そうとしました。

ゲンドウはエヴァンゲリオンを中心に人類を単体生命体に変え、

それに知恵と力を与え、神に匹敵するものを作ろうとしていたようですが…



3者とも

絶滅の危機に瀕している人類を救おうとしているのでしょうが

人類の形を変えなければならないほどの危機とは、

なんだったのでしょうか?



彼らの判断の元になる情報は裏死海文書にあるのでしょうが、

裏死海文書に関する情報が発表されていないのでわかりません。

裏死海文書は、誰が、何のために書いたのでしょうか?

人類は本当に、その姿を変えなければならないほどの危機に瀕しているのでしょうか?



それが分からないと彼らの本当の目的、

彼らの行動の正当性を評価できないと思います。

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